事業報告書
- 平成22年度 事業報告書
- 1.一般情勢
- 本協会・出版科学研究所調べによる2010年の出版物(書籍・雑誌)販売額は、前年比3.1%減の1兆8,748億円となりました。88年以来21年ぶりに2兆円の大台を割り込んだ09年からわずか1年で1兆8千億円台に突入、厳しい情勢が続いています。
- 販売額の内訳は、書籍は同3.3%減の8,213億円、雑誌は同3.0%減の1兆535億円。書籍は売れ筋の2極化が著しく、4年連続の前年割れ。雑誌は新企画不足と休刊誌の増加が響き、13年連続の前年割れとなりました。
- 2.協会活動の概況
- 事業活動収入は1億719万円で前年度比7.6%の減少、事業支出は1億25万3千円で同5.9%の減少となり、事業活動収支差額は693万7千円の黒字。退職給与引当金支出を引いた当期収支差額は660万1千円となりました。この結果、次期繰越収支差額は1,800万8千円となりました。
- 入退会状況は、新規会員社が4社(羊土社、ベレ出版、池田書店、明日香出版社)、退会は2社(有紀書房、學燈社)でした。
- 収入面では、トーハンからの寄付金は4,300万円、文字・活字文化振興法推進協議会の運営資金につきましては、会員社様から1,415万円という多大なご協力をいただきました。刊行物など事業収入は3,115万2千円で前年比4.2%減となりました。定期購読や『年報』の販売は依然厳しいものの、7月からの全誌購読コースなど会員社様以外の購読料金改定効果や「出版月報」増刊『電子書籍フォーラム2010』の単冊販売が寄与し、刊行物の収入減を同0.9%減と最小限に食い止めました。しかし、前年度の「電子書籍フォーラム2010」の収入は大きく、前年実績を4.2%下回りました。
- 文字・活字文化振興法の実体化に向けて5年目を迎えた「文字・活字文化振興法推進協議会」は「文字・活字文化推進機構」を側面から支えるとともに、子どもゆめ基金の助成を受けた「朝の読書全国縦断交流会」(3ヵ所で開催)、全協会員限定セミナーを開催いたしました。同協議会の活動と今後の事業計画につきましては平成23年3月2日に第6回評議員会を開催いたしましてご説明し、皆さまからご理解ご賛同をいただきました。
- 「高橋松之助記念顕彰事業」は、第4回高橋松之助記念「文字・活字文化推進大賞」「朝の読書大賞」を選考決定し、10月29日にクラブ関東で贈呈式・祝賀会を盛大に開催いたしました。
- 3.会員状況
- 会員数
- 93社 95名(平成23年3月末現在)
- 入会
- 羊土社、ベレ出版、池田書店、明日香出版社
- 退会
- 有紀書房、學燈社
- (なお23年度は、協同出版、高橋書店、第三文明社、ダイヤモンド社の入会が決定しています。)
- 4.出版物に関する調査研究成果の発表
- 出版物に関する調査研究をもとに、以下の刊行物を発行しました。なお、7月号(7月25日発行)より定期購読コース、単冊売り(『出版月報』『ニュースの索引』)の価格を改定しました。
- (1)定期刊行物
- 出版月報
- (月刊)12冊
- ニュースの索引
- (月刊)12冊
- 出版指標 年報 2010年版
- (年刊) 1冊
- (2)不定期刊行物
- 解説シリーズ「2010 雑誌の都道府県別配送量」
- 1冊
- 出版セミナー講演録
- 2冊
- 『電子書籍フォーラム2010 おしよせる「書籍から電子書籍へ」の世界潮流 〜電子書籍の最先端事情と関わり方を考える〜』
- (講師高木利弘(インプレスR&Dインターネットメディア総合研究所客員研究員・クリエイシオン代表取締役)/小林泰(ビットウェイ代表取締役社長)/松木英一(パムリンク代表取締役・MOSA専務理事)/藤本裕之(パムリンク エンジニア・MOSAプログラミング講座講師)/植村八潮(東京電機大学出版局局長・日本出版学会副会長) 8月刊)
- 『出版人のひとりごと ―作家との「出会い」の話をしよう:クライトンからサンデルまで―』
- (講師 早川書房代表取締役社長早川浩氏 3月刊)
- (3)刊行物購読口数
- 全誌購読コース
- 278口(対前年 12口減)
- 出版月報コース
- 442口(対前年 20口減)
- ニュースの索引コース
- 107口(対前年 5口減)
- (4)刊行物の定期購読会員促進等
- 1.ダイレクトメールを345通発信し、購読会員の増加に努めました。
- 2.定期購読に結びつくよう、事業別に分かりやすいホームページに刷新しました。
- 5.文字・活字文化の振興および啓発
- (1)高橋松之助記念顕彰事業
- 第4回高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」を実施いたしました。
- (1)選考過程
- 6月26日
- 推薦のお願い文書発信
(全国都道府県市町村教育委員会等1,933通、マスコミ等356通、計2,289通) - 7月31日
- 推薦締め切り
- 8月11日
- 第1次内部選考会
- 8月26日
- 第2次内部選考会
- 9月 7日
- 選考委員会
- 9月21日
- 選考顧問会議受賞者決定
- (2)各賞受賞者
- ◆ 朝の読書大賞(副賞各30万円)
袋井市立袋井北小学校(静岡県袋井市)
大桑村立大桑中学校(長野県木曽郡)
広島市立広島工業高等学校(広島県広島市) - ◆ 文字・活字文化推進大賞(副賞50万円)
日本で一番子どもたちが本を読むまちをつくる会(高知県須崎市) - (3)贈呈式・祝賀会
- 10月29日(木) 11時〜13時 クラブ関東
- (2)文字・活字文化振興法推進協議会
- 文字・活字文化振興法推進協議会の具体的な活動は下記の通りです。
- なお、運営資金につきましては寄付金・特別会費として協会会員のご協力を仰ぎました。
- (1)出版業界の今後の変化を考えるフォーラムの開催
- 1.「電子書籍時代の出版を考えるフォーラム2011」の開催
- 日 時
- 平成23年 4月 7日(木)午後3時〜5時
- 場 所
- 飯田橋レインボービル1階C会議室
- 演 題
- 『いま、出版界に何が大事か―出版業界の原点を問う―』
- 講 師
- ポプラ社代表取締役社長・坂井宏先氏
- 出席者
- 104名
- 2.全国出版協会会員社限定セミナー開催(新規事業)
- 出版業界と共通項の多いレジャー産業がこの不況を乗り切るためにどのような取り組みをしているかについて学ぼうと、全協会員限定のセミナーを開催しました。
- 日 時
- 平成22年10月 4日(月)午後3時〜5時
- 場 所
- 中央大学駿河台記念館 670号室
- 演 題
- 『レジャービジネスにみる新規顧客獲得・優良顧客育成の方法』
- 講 師
- 桜美林大学教授山口有次氏
- 出席者
- 37名
- (2)中小書店の金融支援
- 1.中小書店の金融支援については、「景気対策緊急保証制度」申請活用の支援として平成20年から官公庁へ働きかけ、緊急融資の対象として書店を含めるようになり、さらに昨年1年間期間延長になりました。この制度の利用は平成20年度に21件、21年度に9件で、今年度は採用なしでした。条件不適合等によるものとみられます。この制度が平成23年3月31日で終了したため、協会としての活動も収束といたしました。
- 2.平成22年度補正予算の地域活性化交付金「住民生活に光をそそぐ交付金」が2010年10月に閣議決定されました。これを受けて緊急対応として高橋賞の受賞、応募や朝の読書全国縦断交流会で接触のあった全国の78自治体に対して図書整備費への予算化の要請文書とその後の予算化状況を訊くアンケートを送付しました。その結果、36自治体(回答率46.2%)から回答があり、34自治体が予算化を行い、30自治体が図書整備費を計上したと判明しました。
- (3)調査・研究活動及び制度・政策活動について
- 1.著作物に関する税制の見直しについて、及び著作物再販制度の維持について
税制の見直しと再販制度維持について、10月27日の活字文化議員連盟と文字・活字文化推進機構による「国民読書年を継承・発展させる各界連絡会」において、5カ年計画の第4項に著作物再販制度維持と税制懇談会の開催をうたうことができました。 - 2.翻訳家支援プログラムについて
支援体制の環境が整備され次第再検討いたします。 - (4)朝の読書全国縦断交流会(子どもゆめ基金助成活動事業)
- 2年目を迎えた朝の読書全国縦断交流会は引き続き子どもゆめ基金の助成を受け、下記の3ヵ所で開催しました。なお、神奈川県交流会は「2010年国民読書年」記念として開催しました。
- 1.神奈川県交流会(横浜市教育会館) 22年11月21日 参加者総数 62名
- 2.和歌山県交流会(和歌山県民文化会館) 23年 1月22日 同 57名
- 3.群馬県交流会(群馬県公社総合ビル) 23年 2月 5日 同 40名
- 3会場とも現地の先生方の多大なご協力をいただき、参加者からは朝の読書の原点を考える機会とさまざまな情報が得られ、たいへん有意義な交流会だったと高い評価をいただきました。
- また、神奈川県では本交流会が契機となって、23年8月より、これまで高校のみで行なわれていた自主交流会に、小中があらたに参加し、開催されることになりました。本交流会の成果といえます。
- 6.情報提供(レファレンスサービス・取材対応)
- (1)照会件数
- (前年度照会件数 252件)
- (2)照会方法
- 電話 274件、来所 40件、メール 3件
- 7.出版に関連する講演会の開催
- 出版産業の現状を分析し将来を考える「出版セミナー」を2回開催しました。
- (1)第1回 出版セミナー
- 日 時
- 平成22年12月8日(水)午後2時〜4時
- 場 所
- アルカディア市ヶ谷5階穂高
- 演 題
- 『出版人のひとりごと ―作家との「出会い」の話をしよう:クライトンからサンデルまで―』
- 講 師
- 早川書房代表取締役社長早川浩氏
- 出席者
- 77名
- (2)第2回出版セミナー
- 日 時
- 平成23年 3月30日(水)午後3時〜5時
- 場 所
- 中央大学駿河台記念館 610号室
- 演 題
- 『専門書出版ミネルヴァ書房の新たなる挑戦 ―人文・社会科学 学術書から一般・教養書まで―』
- 講 師
- ミネルヴァ書房代表取締役社長杉田啓三氏
- 出席者
- 52名
- 以上
| 照会先・取材先 | 件数 |
|---|---|
| 出版社 | 35件 |
| 新聞社 | 88件 |
| テレビ・ラジオ | 97件 |
| Webニュース | 2件 |
| 一般個人 | 18件 |
| 研究・調査機関 | 7件 |
| 取次会社 | 10件 |
| 諸産業 | 7件 |
| 官公庁 | 7件 |
| 広告代理店 | 2件 |
| 印刷・製本 | 2件 |
| 照会先・取材先 | 件数 |
|---|---|
| 金融・証券 | 5件 |
| 出版団体 | 7件 |
| 書店 | 3件 |
| 学校・学生 | 11件 |
| 用紙関係 | 5件 |
| 図書館 | 2件 |
| 海外 | 1件 |
| 業界紙 | 6件 |
| 諸団体 | 2件 |
| 合 計 | 317件 |


