出版科学研究所
コラム
- 新書のはなし(1)
- 2006/09/25
- 「新書」とは書籍の大きさを示す言葉で、およそ縦18cm×横11cmのものを言います。新書判、B40判と呼ばれることもあります。
- この新書は日本特有のものではなく、外国にもよく似た形のペーパーバック(PB)というのがあります。世界的に有名なイギリスPenguin社のPBシリーズを念頭に、日本の新書は作られたともいわれています。
新書は内容によって、ノベルズとノンフィクション系とに分けられます。
- 新書ノベルズの代表格は、テレビドラマでお馴染みの西村京太郎の鉄道ミステリーなど。
- また最近話題のライトノベルなども、この新書サイズで刊行されています。06年上半期に売れ行き良好だった新書ノベルズは
- 空知英秋『銀魂 3年Z組銀八先生』(集英社、ジャンプJブックス)
天童荒太『包帯クラブ』(筑摩書房、ちくまプリマー新書)
内田康夫『化生の海』(講談社)
西村京太郎『外房線 60秒の罠』(実業之日本社)
伊坂幸太郎『陽気なギャングの日常と襲撃』(祥伝社)
- などでした。
- 新書ノンフィクション系には実用的なハウツーものや、ここ数年大ヒットが続いている教養新書などがあります。
06年上半期に売れ行き良好だった新書ノンフィクションは
- 藤原正彦『国家の品格』(新潮社、新潮新書)
竹内一郎『人は見た目が9割』(新潮社、新潮新書)
養老孟司『超バカの壁』(新潮社、新潮新書)
三浦展『下流社会』(光文社、光文社新書)
梅田望夫『ウェブ進化論』(筑摩書房、筑摩新書)
- など。
- ご存知のようにここ数年教養新書の売れ行きは凄まじく、『バカの壁』は400万部超、『国家の品格』も200万部を突破しています。